こども達も自分でできることが増えてくるため、以前に比べると手がかからなくなってきた頃ではないでしょうか?
ママも自分の体について気になり始めるのが40代。生理の量や周期が変わってきたかも……。育児や家事、仕事で忙しいワーママは、自分の体を振り返る時間がなかなかありません。気が付けば出産後から婦人科の子宮がん検診を受けずに何年もたっていないでしょうか。
この記事では40代ワーママが受けるべき子宮がん検診について解説します。
定期的に子宮がん検診を受けて、がんの早期発見につなげましょう。
子宮がんの種類
子宮がんは子宮にできる悪性腫瘍のことです。
子宮がんは子宮頸がんと子宮体がんの2種類があります。それぞれの特徴を説明します。
子宮頸がん
子宮頸がんの特徴を以下にまとめます。[1]
- 発症部位:子宮の入り口の頸部(出産時に赤ちゃんが通る一部)
- 発症年齢:20〜30歳代。40歳代でピーク
- 原因:ヒトパピローマウィルス、喫煙
- 症状:初期の子宮頸がんでは症状がほとんどない。進行した場合、性行為痛、不正出血、腹痛、おりものの異常がみられる。
子宮体がん
子宮体がんの特徴について以下にまとめます。[2]
- 発症部位:子宮体部(妊娠した時に赤ちゃんを育てる部分)
- 発症年齢:50歳代でピーク
- 原因:卵胞ホルモン(エストロゲン)の過剰
- 症状:不正出血
40代ワーママが受けるべき子宮がん検診
40代ワーママが受けるべき子宮がん検診は、子宮頸がん検診と子宮体がん検診です。
子宮がんの特徴によって検診を受ける年齢やタイミングが異なります。ここでは、子宮がん検診の頻度や検査方法について解説します。
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診について以下にまとめます。
子宮頸がんは初期の段階では症状がほとんどありません。がんが進行する前に発見して治療すると、治癒の確率も高くなります。[3]
子宮頸がんは性行為経験があってウィルスに感染したあと、長い年月をかけてウィルスが増殖し発症します。40歳代でも定期的に検診を受けることで早期発見につながるでしょう。今は何も症状がなくても、細胞がいつがん化するかわからないため、定期検診を受けることは大切です。
子宮体がん検診
子宮体がん検診について以下にまとめます。[2]
- 検査方法:子宮の内部に細い棒状の器具を挿入して細胞を採取する。個人差はあるが、器具を挿入するため痛みを感じる場合がある。または、超音波検査で子宮の内膜の厚みを測る。(子宮体がんになると子宮内膜の厚みが増すため)。
- 対象年齢:閉経前後
- 頻度:40歳以上で不正出血がみられる場合
子宮体がん検診は、厚生労働省の「指針で定めるがん検診」において検診を受ける頻度の指定はありません。不正出血がある場合や子宮頸がん検診の際に子宮内膜の厚みが増している場合は検診を受けましょう。
更年期の症状と間違いやすい子宮がんの症状
40歳代は閉経の準備に入るプレ更年期と呼ばれる時期です。この時期はホルモンバランスが崩れやすく不正出血がみられる場合があります。不正出血は子宮がんの自覚症状でもあり、更年期の症状と間違いやすいです。
不正出血とは、「生理や出産以外の性器からの出血」を指します。 [5]
具体的な症状としては、生理の期間が長い、少量の出血がダラダラ続く、生理期間以外で不定期に出血するなどです。原因はさまざまですが、ホルモンバランスが崩れることや腫瘍、傷、薬が原因の場合もあります。「5」
どれくらいの期間不正出血が続いたら受診が必要かは自分で判断できないため、不正出血がみられたらまず婦人科を受診しましょう。診察の際に出血の量、期間、生理周期のどこで出血がみられるか、腹痛があるかなど具体的な症状を医師に伝えると問診がスムーズです。[5]
子宮がん検診を定期的に受けましょう
厚生労働省は2年に1回の子宮頸がん検診をすすめています。[4]
自治体によって補助が出るところもあるため、お住まいの自治体のホームページで調べてみてください。検診が受けられるクリニックも一緒に掲載されている場合があります。参考にして検診の予約をとってみましょう。
また、一般的な子宮がん検診は子宮頸がん検診を指すことが多く、子宮がん検診に子宮体がん検診は含まれていない場合があります。子宮体がん検診は補助が出ない自治体もあるため注意しましょう。
まずは子宮頸がん検診を受けてみることからはじめてみてください。その際に気になっている症状を相談しみてもいいでしょう。筆者は子宮筋腫があり、子宮頸がん検診の際に筋腫の大きさも測って経過をみてもらっています。
ワーママは仕事と育児の調整だけでも手がいっぱいですが、自分の健康管理もスケジュールに組み込んで定期的に検診を受けるようにしてみてください。毎年検診を受ける月を決めるなど、工夫することで検診を忘れずに受けられますよね。
筆者は職場の健康診断が終わったら婦人科の子宮頸がん検診を予約しています。
不安があれば受診してみよう
40代はホルモンバランスが崩れやすい年齢です。家事や育児、仕事に追われてついつい自分の体の変化に気づきにくい年齢でもあります。少しでも不安になることがあれば婦人科を受診し、相談できる医師を見つけておきましょう。